2017年05月03日

道交法改正も続く高齢者事故 認知症判断に「グレーゾーン」

高齢者による交通事故が後を絶たない。アクセルとブレーキの踏み間違いなど運動機能の低下に起因するものや、認知症によるものなど要因はさまざまだ。国は道交法を改正し認知症対策を強化したり、免許証の返納を求めたりしている。

昨年10月には横浜市港南区で、集団登校の小学生の列に男性の軽トラックが突っ込んで小1男児が死亡し、別の児童ら6人が負傷した。同年11月にも、栃木県下野市の自治医科大病院の玄関付近に男性の車が突入して1人が死亡、2人がけがをした。いずれの事故も男性は80代だった。

対策として3月に施行された改正道交法では、臨時の認知機能検査が導入された。検査で「認知症の恐れ」と判定された75歳以上の運転者は、違反の有無にかかわらず医師の診断が義務づけられ、認知症と診断されれば、免許停止か取り消しとなる。

ところが事故原因の全てが認知症とはかぎらない。昨年11月、東京都立川市の病院で2人をはねた乗用車の女性(83)も過去に認知症の診断はなかった。多くが一般的な運動能力や判断力の低下などが影響しているとみられ、「グレーゾーンに位置する運転手は多数いるだろう」と警察関係者は危機感を募らせる。

各自治体は高齢者に免許証の自主返納を勧めており、昨年の65歳以上の自主返納は約32万7600件。前年より4万件程度増加しているが、移動手段が狭まるほか、運転を自立の証しと感じ、返納に消極的な高齢者も少なくない。
車の代替手段として期待されるのが予約制の乗り合いタクシーやバスで、各自治体やタクシー業者が普及を進める。

産経新聞 2017/5/3
posted by kotsujiko at 08:15| 自動車